飼い猫の突然の凶暴化と治療の履歴4 ~診断と治療方針~
<問診と診断結果>
獣医行動診療科は獣医の数と比べ相当に少ないため待ち時間は長く、前回の凶暴化4回目→ケージから2-3週間経過してからの診察でした。当然ながら病院まで連れて行く事は無理なため、往診による診断になります。
この往診の日が来るまでの間に、問診票記入とその他症状に関する情報を出せるだけ出します。我が家では見守り用にペットカメラで常時録画しており、凶暴化の瞬間の動画もこれにより撮影されていました。
ここで情報をいかに正確かつ詳細に説明できるか、が正確な確定診断に対して重要と思われます。
人間側の印象や気持ちばかり話すのではなく、猫が各回で凶暴化する直前の人間の行動、時間帯(必ず朝食後とか)、凶暴化後に人間側がとった対応、いったん収まるまでの経緯、といった実際に起きた出来事です。さらに動画も提出。すべては正確な診断、適切な治療、そしてまた同じ空間で生活できるようになるためです。
診断結果 転嫁性攻撃行動 及び恐怖性防御行動
です。
・一度目の凶暴化、妻がリビングに入室→ゴキブリ凍殺スプレーに対して相当の驚きと恐怖があったと思われる。身を守るために攻撃。
・二度目の凶暴化、妻がリビングに入室→空腹時にご飯をあげずにわしゃわしゃと撫でる の行為が自分に対する攻撃と思い込んだ可能性あり。身を守るため攻撃。
・これ以降妻がリビングに入る・居る=自分にとって怖い事、良くない事が発生する前触れという条件付けが猫の頭の中で出来上がる。
<治療方針>
まずは凶暴化につながる条件になるもの「妻」が「リビング」を徹底的に排除することです。世話は私がワンオペで、ケージとケージのある和室内だけで見る。その時間を少しずつ増やしていき段階的に刺激を入れていく事、です。
とはいえ、私も一度は攻撃対象になっているのでいきなりケージから出すのは危ないという事で内服薬の効果を利用しながら進める事になました。処方されたのはリコンサイルとガバペン錠。リコンサイルは毎日決められた時間に、ガバペンはケージから出して一緒に過ごす2時間前に飲ませます。
薬を飲んでくれないときはMediballを使うとよいです。
<約3週間ぶりにケージの外へ>
ガバペンを服用させてから2時間後の22時、和室には自分とケージとその中に居る猫。一応攻撃されてもダメージが少ないように手袋🧤、下はジーンズ👖と厚手ソックス🧦、上は厚手のフーディ。この時まだ9月初旬でまだ残暑が残るというのに。
流石に開ける瞬間は私も緊張しました。猫はゆっっっくりとケージから出てきて姿勢を非常に低くして、つまり警戒モードで10分ほど部屋内を探索。
私はその間微動だにせず部屋の隅っこで体育座りしながら、猫の様子をゆっくり瞬きしながら周辺視野で観察しています。これはとても大事。急な動きや、目を見開いて合わせる事は猫にとって刺激になります。
やがて猫のほうから私のほうへ寄って来て匂いを嗅ぎ始めますが、ここでも慌てて触らないよう努めます。いつ攻撃モードに変わるか分かったものではないですが、上に書いたように動かず、目も合わせない事です。
やがて猫のほうが態度を軟化させるような行動が見え始めるまで我慢です。態度の軟化は、か細く「ニャァ~」と甘えたような声で鳴くとか、目を細めてみてくるとか、我が家の猫の場合は人間の膝や肩を前足でポンポンと触ってくる行動です。
このような行動が出たら、ようやく猫の警戒モードが解除された合図です。ここで少し目を合わせて指を鼻のほうへ持っていって、匂いを嗅がせて少しだけ眉間と頭を触ります。
ガバペンの効き目は2時間~3時間程度なので、上記のようにケージ外で一緒に1時間ちょっと過ごし、またケージに戻ってもらう。
これを毎日決まった時間に2週間ほど続けます。この2週間のあとにもまだまだ続きがあるのですが、本当に気の遠くなるような”リハビリ”です。が、とにかく言葉の通じない猫に対して、自分は有害な存在ではない、という事を覚えてもらう作業、焦りは禁物です。
続く
飼い猫の突然の凶暴化と治療の履歴3
<三度目の凶暴化>
前回の二度目の凶暴からわずか2日後の朝のことでした。
人間のご飯支度のために妻がリビングにドアを開けて入ってきた瞬間… リビングに猫が待ち構えており、ニ”ャァ~~~と強く鳴いた後、
凶暴化し攻撃をしました。
この凶暴化と同タイミングでオートフィーダからドライフードがカラカラと出てきたのですが、食い意地の強いうちの猫がオートフィーダに一切見向きもせず攻撃します。なんとかリビングに隣接している5畳ほどの和室に猫を押し込みドアを閉じ隔離しました。
この三度目の凶暴化で、我々もいくつかの推論を得るに至りました。
1.妻が攻撃の対象になっていそう
2. リビングのドアを開けて入ってくる という行為が引き金になってそう
3.空腹時は攻撃的になってそうなので近づかない
以上の推論を踏まえて次の日から対応する事になります。つまり…
1. 世話は全て夫である私が行う。
2. リビングのドアが開くところを見せない。即ち猫は和室に隔離されている状態に限りリビングのドアの開け閉めをする。
3. 特に朝はオートフィーダから出たフードを食べたのをペットカメラで確認してから猫にコンタクトする
という対応です。この頃から人間側の行動に強く制限がかかるようになってきました。
- ・朝は和室で猫がドライフードを食べたのを確認してからリビングに入る、人間は朝食をサッと済ませて、妻はリビングから出ていき(*1)私が単独で猫専用部屋と化した和室へ入りトイレの掃除、ブラッシング、耳かきなどして、少し遊んでから猫を和室に隔離。そして出社。(私は在宅勤務が週1回程度)
- ・私が出社している間は妻が、和室ドアを5cm程だけ開きその間から決まった時間にちゅーるをあげる。和室には立ち入らない。私が夜帰宅したら人間の晩ごはん後に妻はリビングから立ち去り、私が和室に入りトイレの掃除、少し遊ぶ。夜食をあげる。猫を再度和室に隔離し、猫・人間ともに就寝。
このようなCovid-19とはまた違う新しい生活様式が余儀なくされました😞
実はこの生活様式を行っている間、猫は凶暴化・攻撃を行う事は一切なく、とりあえずは平和な日々が3か月ほど続きました。しかし、ほぼワンオペ状態で私の仕事が忙しくなり夜の帰宅が遅くなってきたころから、この生活様式が難しくなってきました。
<四度目の凶暴化>
3か月間この生活様式を続けて、一度も凶暴化していないので「そろそろ以前の凶暴化の事も忘れてきてるんじゃない?」という話を妻としました。つまり元の生活様式に戻すことにTryしてもいいんじゃないか、という事です。まずは猫と妻を対面させることから始めようとしました。
和室で私が猫を抱きかかえておいて、そこに妻が和室のドアからそっと入ってちゅーるでもあげてみる。という作戦。和室でやることで何かあってもすぐに猫を隔離できること、猫を抱っこしておかないとドアが開くことを察知してドア前に陣取ってしまう事があるためこの作戦にしました。
妻が和室のドアを開けて顔を見せた瞬間
キャアアアアアアアアァァァ----!!! ギャァアア!!! と叫び抱きかかえている私を数度攻撃(*2)し妻のほうへ走っていきました。
妻はドアを即閉めて退散。私も猫を和室に隔離したのち脱出しようと思ったのですが…
もう自分も攻撃対象になってしまっているのだとしたら、今までのように和室に入ってのワンオペもできないじゃないかと頭をよぎり、数度の攻防ののちなんとか和室内においてあるケージ(*3)の中に入れて隔離する事に…
途方に暮れる人間達、私も妻も攻撃対象。3か月の時間をおいてもダメ。獣医も頼れない。フェリウェイは効かない。もうずっとこの先ケージ飼いになるのだろうか…それはあまりにもかわいそう。
このとき、事の重大さを改めて認識し、この状態を改善できないのならもう里親に出して新しい環境で再出発してもらうしかないのではないか、という事も考え始めました。しかし里親に出すには、子猫のころから一緒に過ごした5年間という期間はやはりあまりに長く、他にも改善する手段が無いかを試してからの最後の手段と位置付けました。
私と妻は情報を漁り、この過程で抜爪手術というものがある事を知りました。

確かにこれをすれば人間側のダメージは小さくなりますが、抱えている問題の根本原因の解決にはまるでならないため却下。
大げさでもなく本当に藁をもつかむ気持ちで、獣医行動診療科の先生に依頼することにしました。
続く
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(*1) リビングと和室は隣接しており、それらを隔てるドアを私が開けて和室に入ろうとすると、猫は逆にリビングに飛び出してこようとするため。
(*2) 抱き抱えていたため手や腕に攻撃を受ける、噛みではなく爪による攻撃、これがかなり深くしばらく血が止まらず。この日から半年くらい過ぎているがいまだにケロイドのように痕が残る。もう一生消えないんじゃないだろうか…
(*3) ケージ飼いはあまりしたくないため、それまで使う頻度は高くなかった。猫が怯える事のある客人などが来るときに限り、猫をケージに入れ上からブランケットをかぶせ視界を遮る、という使用していた。が、今回のような事も想定していたためケージ自体は2階建てレベルの高さがある大きなものにしてあり、さらにトイレ、水、オートフィーダ、爪とぎ完備。
飼い猫の突然の凶暴化と治療の履歴2
<二度目の凶暴化>
一度目の凶暴化から2か月ほど経過したゴールデンウィーク中のある日の朝の事でした。我が家は朝の6時頃に朝ごはんという事でドライフードをあげる事が日課になっているのですが、その時間には人間側が起床していないという事もあり、オートフィーダでタイマ設定し給餌しています🍚
しかしその日の朝は、たまたまオートフィーダのタイマ設定を忘れていたか詰まってフードが出ていないという事が発生していました。(これは後日ペットカメラの映像を気づいた事です。当日は全く気付いていませんでした)
朝ごはんを逃し腹を空かせた猫がリビングに待機しており、そこに妻がリビングのドアを開けて入ってきます。猫がいつも以上に足にすりすりとしてくるのですが、妻はこれを飯くれ要求だったとは思いもよらず、わしゃわしゃと撫でてからリビングから出ようとしたところ
猫が叫び声をあげて凶暴化し攻撃をしました。
この時、私は二階にいたのですが猫のギャーッ ギャッという叫びが二階まで聞こえてきました。妻はなんとか猫をリビングに押し返しドアを封鎖しましたが… その後ドア越しで、いつものニャーというのとは違う鳴き声がずっと聞こえてきます。低い声で
あおーーーーん あおーーーーーーーん
という鳴き声です。不安や威嚇を表現しています。これはしばらくそっとしておいた方がいいかな、と判断しました。
…しかし猫がいるリビングに隣接している台所にも入れない=人間の食事支度ができない。というわけで、、、この日は人間側は朝昼夕すべてファミレスで外食するという珍事となりました🍴
さすがに夕食の後に、このままリビングに入れないようでは人間側がまともに生活できない、という事で私が単独リビングに突入して様子見、まだ猫が暴れるようだったら何とかしてケージに誘導しようという運びになりました。
怪我防止のために夕食の帰りにホームセンターで購入した厚手のゴム手袋🧤と、厚手の上下ジャージを来て防御力を高めて、いざリビングに突撃。
…今朝激怒していたのは何だったのか、と思うくらいゴロゴロ🐱と喉を鳴らしおやつを要求してきます。当然攻撃などは一切してこず、おやつを食べそのまま寝てしましました。
今回もまた一過性のもの?と怪訝に思いながらも、流血するレベルの攻撃を生まれて此の方やったことのない大人しい猫が、2か月の間に2度もやってくるというのは、「やっぱり普通じゃないかな、どこか体が悪いところがあるのかも」と考え、この翌日に一応獣医に診てもらおうという事になりました。
翌日、キャリーケースで獣医まで連れていくのですが…一向にキャリーケースから出て来てくれません。がっちりと爪をキャリーケースの床に立てて動きません。触診をするためにキャリーに手を入れて持ち上げようとしますが、シャーッと叫び拒否してきます。
やむなく触診はあきらめ
・食欲や便などに問題が無い事
・毎日決まった時間に決まった量を与えている事
・あまり構いすぎない事
・フェリフェイという猫を落ち着かせる作用があるものが市販品として売られている事
など簡単な問診とアドバイスに切り替えました。
結局大した対策も教えてもらう事は無く、またフェリウェイ(※1)もレビューを見ると効いてるかどうか分からないレベルと書かれており不安になったので、「落ち着かせるための効果のある内服薬などはないのか」と尋ねたところあっさり処方を拒否されました。

残念ながらかなり不満の残る内容で診察は終わりました。
今思い返してみると、尋ねるところを間違えていたんじゃないかという思いです。(※2)それなのにケージに入れたり出したり、猫には不要なストレスをかけてしまったかな…という後悔が後から少し残りました。
帰宅後、ケージから出た猫は、やっぱり怒っているというか少し落ち着かない様子でした。が、攻撃をしてくるほどの感じはなかったので夕食とおやつを与え、この日はそっとしておきました。
もう凶暴化しないでくれよと、祈る思いでこの日は就寝しましたが…
その思い叶わずこの翌日、またもや猫が凶暴化してしまいます。
続く
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(※1) 数か月使用したが、うちの猫には効果は全く無かった。高い買い物だけど効果はゼロ。自分からはオススメはしない。
(※2) この時尋ねた獣医が悪いというわけではなく、そもそも症状的に診せるべきは獣医ではなく動物行動心理学系だったという事。詳しくは後の記事で。
飼い猫の突然の凶暴化と治療の履歴1
我が家にはもうすぐ6歳になる、かわいいスコティッシュフォールド(立ち耳)が1匹います。齢3か月くらいの時にブリーダから貰って我が家に来て、その後今日に至るまで完全室内飼いの箱入り猫です🐱
気性は荒くなく、おとなしめ。もう5歳だというのに鳴き声とても高め、壁をバリバリすることは滅多になく、トイレも失敗しない。オス。
そんな最高の愛猫が昨年突然凶暴化し、秋ごろに転嫁性攻撃行動と診断を下されてから、年を跨いで今日に至るまで毎日、治療という名のリハビリを続けています。
完全に元通りの生活になるにはあと2か月くらいはかかりそうな気がしますが、リハビリはここまで順調に行っています。
ネットで「猫 凶暴化」で検索をすると、yahoo知恵袋や獣医医療機関、個人ブログで相当数ヒットし、対応に苦慮されている方も見受けられます。中には攻撃を避けるため人間側の生活が強く制限されてしまうという事例もあり、大変痛ましい限りです。
猫が大好きなのに、触れ合う事ができない。
そういった方々に対し少しでも助けになるために自分が出来る事は、このブログで我が家の猫の、凶暴化のきっかけ~診断~今日までの治療 までの詳しい履歴や対応方法を記す事だと思い、半分放置(笑)のこのブログを更新するに至りました。
全ては、猫と人間が元通りの生活に戻れるために。
<一度目の凶暴化>
些細で日常的な事でした(人間にとっては)。ある日小さいゴキブリがリビングに出たことがあり、それを発見した虫嫌いな妻が大騒ぎしながら、リビングから退出し物置からゴキブリ凍殺スプレーを持って来てリビングに戻りさま、ゴキブリに噴き掛けました。
その一部始終、飼い猫はずっとゴキブリの近くに居ました。
凍結したゴキブリをティッシュでくるみトイレに流してきて、再度リビングに入ったところ、猫がリビングで激怒しており、叫び声をあげて妻に襲い掛かりました。足を何度か引っかかれて厚手のパジャマズボンがビリビリに引き裂かれ、その下の太腿から流血をするくらいの攻撃を受けていました。
ところが、そんなことがあった次の日の朝は、猫はいつも通りゴロゴロ言いながら朝ごはんを要求してきたみたいです。
「みたいです」と言うのは私は当時まだ赴任中で、これが起きたのは先に帰国していた妻のいる日本での家の事でした。この話をオンライン通話で聞いた時、まさか大人しい我が家の猫がそんなことをしでかすなんて全く想像することが出来なく、ただ虫の居所が悪かっただけの一過性のものだろうと軽く考えていました。1月ごろの話です。
3月に私が本帰国してしばらくした後、二度目の凶暴化が発生しました。
続く
映画「遠いところ」
沖縄と映画「遠いところ」
映画をあまり見ない私ですが、この映画だけは配信されたら絶対見ようと思っていました。これまで離島含め3回訪れる(うち1回は挙式)くらい好きな旅行地である沖縄の、観光客が知れないダークサイドに焦点を絞っている作品だからです。前々から我々観光客が見る沖縄と貧困に苦しむ沖縄、と対照的な二面性があることはデータとしては知っていましたが、特に知り合いがいるわけでもないので、対岸の火事くらいの感覚でしかありませんでした。が、その部分が実際の取材に基づいて現実に近い形で映画化されるということで、速攻で私の数少ない観る映画リストに入った形です。
登場人物相関図
探したけど見つからなかったのでわかる範囲で作りました。作品の中ではハッキリとはわからない部分もあったので一部推測も入っています。

登場人物全体に対して言える事、話す内容が稚拙・感情的。
・家賃をアオイとマサヤどっちが払うかもめるシーン
「おまえが(家賃)払え」「あ?殺すぞ」「殺せば?」
・アオイが昼職の飲食店で面接を受けるシーン
「なんでこの職場を選んだの?」「昼職をやってみたかった…」
・キャバクラでミオがセクハラ受けた後に
「もう(仕事さぼって)那覇に遊びに行こう、今日はもう働きたくない」
建設的な話を理論的にしている人間が誰一人おらず、ただ罵りあう会話、突き放す発言があまりに多いです。味方側に位置すると思われているおばあも、よく聞くと罵る発言、視線は多めです。ゆえに最終的にはアオイが頼る事ができなくなったんだと思いました。
映画の中の話ですが、もし本当に人が生まれた時からこのレベルの会話の中に身を置いていたら、まともなコミュニケーション能力など身につこうはずもないです。
まともな教育や躾を受けず、そのまま大人になる。
・マサヤがどうしようもなくクズだという意見もあるが、この環境ではクズにもなるでしょう。母はまともに躾をしていたようには見えず、父はいない。DV愛人が家に出入り。稼げる仕事はない、内地へ行くアテもない。
「お前に何が分かるば」
とアオイにDVを行うさまは褒められたものではないが、彼なりの理屈は感じます。決して褒められたものではないが。
・近親者に頼れるもがいないということ。おばあはアオイをよく思っておらず、具体的打開策など建設的な話をなく、父は2万円くらいくれるがもう来るなと。嫁いだ娘が孫を連れて会いに来るというのは一般的に良い描写に該当するわけだが…そして母は九州の拘置所。
・初回の風俗の後、大量飲酒とオーバードーズをして意識不明状態となる、嫌なことはとにかく大量飲酒と薬で忘れようとする。
この負のスパイラルから脱しようとしても上に引き上げてくれる存在がなく、足を引っ張りあう
・マサヤ宅に助けを求めて尋ねたつもりが、マサヤ母の愛人が飲酒に誘う誘う、酒を飲んでタバコ吸って寝る自堕落な生活に引っ張ろうとする(ように見えた)。
・アオイ父も明らかにアオイが来る事を嫌がっていて、子供のころから愛情をもって正しい躾、教育をしていたとは思えない。明確な描写は無いけれど、これも酒浸りかもしれない。生活の時間確保のためにこの父に健吾を預かってもらうわけにはいかない
・やがて親友のミオがマリファナを吸い始め、それをアオイにも薦めるなどしている
・とにかく嫌なことがあったら、暇があれば、金があれば酒を飲んで遊びまわり疲れたら寝るを繰り返す、とても大人とは思えない行動をとり続ける周囲の人間
もうなんて言うか、どーしようもない。どーしたらええねん、こんなん、という感じ。最後は店長を殺害(未遂?)したアオイが、逮捕されて健吾も同じようにこの負のスパイラルに陥る事を、なかば強引に終わらせるために、健吾と無理心中した。
と自分は解釈しています。
二人で海に入り沖のほうに歩いていくところで映像は終わるので、自殺する明確な描写は無いのですが、そう考えるのが悲しいけど、自然かなと。
おばあの海辺での一言
「もっと子供の事、考えないとね。健吾もあんたみたいになってしまう」
に対する返答がこれなのか、、とエンドロールの間しばらく考え込んでいました。
タイトルになっている「遠いところ」とは結局なにか
・この映画に出てくるような、沖縄の一部の人たちを何世代にもわたり絡めとり放さない、この負のスパイラルの外側の事。
・昼職で稼げ、金のために体を売る事なく、半強制的は飲酒やドラッグとは無縁の、子供と過ごす事が出来、DVなど無く、金の無心をする必要もされることもない、そんなところ。
別にそれほど特別な何かではない、多くの日本人にとっての「普通レベルの生活」。でもこの映画の中の人からすると、どうやって到達すればいいのか見当もつかない世界になるんじゃないかと。だから具体的に表現できず抽象的な「どっか行きたい、遠いところ」になるのではないかなと思いました。
闘牛賭場場でのミオの発言「普通が分からん」
映画設定、シナリオとして少し疑問符が残ったところ
・ミオが死ぬ必要あったのか?
伏線も薄いままでいきなりお通夜のシーンが始まったので一瞬ついていけなかったです。ミオが自殺に見せかけて殺される→アオイは店長たちの差し金とわかり問い詰めても、逆らう事が出来ない→アオイ逆上で店長を殺人未遂→健吾と心中 と最後のシーンにつなげたかったのかもしれないが、もう少し他に自然な方法はなかったのか、と思いました。
・アオイとマサヤは、なぜ別れないのか?
仕事はさぼり、子供の面倒は見ず、アオイのへそくりを盗んでは博打や酒につぎ込む、金が無いとDV。そんな事を繰り返す旦那と何故別れないのか。1つの仮説は、無理に離婚した後の ”この狭い沖縄” (バーの店長の表現)での報復が怖いから。もう1つはアオイの狭い世界の中でマサヤが共依存の存在であるという事。闘牛場で有り金スッた後にキスされたからと言って、ちゃつかりヤってるところからも垣間見れます。
・おばあの沖縄弁にキャプションが必要
おばあ役の吉田妙子さん、本当に沖縄出身らしくその沖縄弁は聞き取れない所があります。「あんたら沖縄の恥だ 恥」のところも一回では聞き取れませんでした。
北米駐在を終えて
2025年3月をもって、2021年から始まった北米駐在を無事予定通り終える事が出来ました。既に本帰国し4月をもって出向元で業務再開しています。
よくアメリカ人からも日本人から聞かれるんです、「駐在どうだった?」って。自分は決まって「まあ充実していたよ」と答えるようにしています。楽しかったというのも辛かったという一言で表すには色々ありすぎたので、充実していた が一番正しい表現かなあと。
駐在を終えて、なんとなく今も思っている事やモヤッとしている事を書いてみたいと思いました。
1.英語は確実に上手くなる、ただし在籍してる会社の外の人との付き合いを作る事が非常に大事(特に日系企業の場合)
最初は会社で自己紹介なんかを全員の前でやって、「お!意外に自分の英語通じるじゃん!」と思ったりするとのですが、日系企業のアメリカオフィスとかの場合、現地従業員の、JapaneseなまりのEnglishを聞き取る能力・察する能力が非常に高いんですね。カタカナ発音もばっちり聞き取る、日本人が間違えやすい否定疑問文に対してのYes/No等も汲み取る。
ところが、これ、社外に出て同じ感じで話すと通じない事多いです。「ハァ?😐」って顔されます。
この経験が大事です。これがあったからニュートラルな発音や文法や自然な言い回しを覚えなきゃ、というモチベーションになりました。僕の場合は趣味の関係で社外の中国人・マレーシア人・韓国人とよく話していた経験がかなり活きました。(彼らは大学の時から米国にいるので自分よりずっと英語力が上)
2.最初の2年は楽しいと言う人が多い。3年目からもう帰りたいと言い始める人が増え始める
まさに僕がそうでした。最初は家を探したり周辺散策したり、新しい仲間との付き合い、日本とは全然違う四季を嚙みしめたりするのですが、それも2年も経つと飽きてきます。そして、異様なほど高い医療費、どこへ行くにも車を出さなければいけないという不便さ、ふざけた店員との言い争い、そして隙あらばサボるスマホ中毒現地従業員(一部です)等、イライラすることが増えてきます。
そんなのを感じ始めるタイミングが大体みんな同じなのか、多くの人が3年目くらいから「もうそろそろ日本帰りたいかな」と言い出してました。
3.ただ、中には帰りたくないと言う人もいる。その3大理由が ①子供の教育のため ②仕事がラク ③家・庭が大きい
①アメリカの、自由で褒めて伸ばす教育により、日本にいた時よりも子供が楽しく学校に通えているというケースが多々あります。とにかく褒める教育の先にどういう大人が出来あがるのかはまあ置いとくとして。子供の英語教育のため、というのもよく聞きます。英語話せるのは社会出た後のアドバンテージが大きいのを親が分かってるケースです。
②アメリカが仕事のアウトプットに厳しく、それに満たされていないと即刻クビになる…過酷な国だ!みたいな事書いてるブログが散見されますが、NYCかどっかの一流企業だけの話です。僕の場合日本のほうが何倍も厳しかったし仕事量も多かったです。
アメリカの業務で大変な事は何かと言うと、自由という名に甘えた社内教育・ルール整備の遅れ、自分の頭で考えるよりまず人に聞こうとするインタビュアかなんかか?という奇妙な癖を持った現地従業員(一部ですよ)の諭し、あと英語。こんなところです。
③これはシンプル。外でBBQやキャンプするのが好きな人、子供が多い人がここに当てはまりがちでした。
4.仕事をやめて帯同してくれた妻には感謝
もう復職していますが、まともに英語話せないのに帯同してくれて料理等などしてくれた妻には感謝。駐在中にはストレスで言い争うこともあったけれど、それはそれで今では良い思い出という事で処理されています。
こんなとこですかね。。
北米駐在行く人、これは日本から持って行って
9月中旬すぎから急に夜の冷え込みがきつくなり木のてっぺんは既に赤くなってきているアメリカはミシガン州です🌳
北米駐在開始から3年もすぎ、残任期予定は半年程度となりました。振り返ってみて今更ながら、日本から船便で大量に持って来ておいて良かったなあ、というモノをピックアップしてみました。
来年4月から赴任の方はどうぞご参考に。
1.三大紙製品 トイレットペーパ・キッチンペーパ・箱ティッシュ
特に箱ティッシュ。価格が圧倒的に日本の方が安いです!
私の住むミシガン州で最も安いであろうCostcoで、例えば12packのバルク買いをしても、19.8¢/枚。日本のネットスーパーでバルク買いすれば2.5¢/枚。
その差なんと約8倍です。
同様に計算してトイレットペーパは約2倍、キッチンペーパは約1.5倍…そもそも高価なものではないですが、毎日使うので積算するとかなりの差額になります。

2.クレラップ
これは値段よりももっと本質的な問題があります。それは、、
アメリカのサランラップは日本のサランラップの1/3程度の粘着力(体感)で、もはやサランラップとしての機能性を疑うレベル。そして日本のクレラップみたいにピッと直線で気持ちよく切れないのも気に入らない(#^ω^)
アメリカにもクレラップ売っていますが、当然日本で買うより高いので日本から持ってくる事をお勧めしますよ。

3.洗顔料
問題は値段ではなく洗い心地です。アメリカの洗顔料は何かマットなクリームみたいな感じで、全然泡立たないのです…😅 Amazonの動画でこんなかんじ。
肌弱い人は痛むんじゃないかな?ふわふわの泡で優しく洗い上げたい場合は、日本からどうぞパーフェクトホイップ等お持ちください。

4.体温計
別にアメリカのが精度が悪いとは言わないですけど…問題は単位。アメリカは世界で唯一のMetric system専門採用国です。kmじゃなくてmile、kgじゃなくてlb、っていうやつですね。それで、Metricにおいて温度は℃じゃなく℉です。
「ああ。今日は体がだるいなあ、風邪かな、熱でも測るか😓」
「ピピピピッ (37.5℃)」
「ああ、だめだこりゃ。薬飲んで寝てよう🤧」
こんな感じで、これまでの経験則から37.1℃以上だったら何か病気っていう直感的に分かるわけですが…
これがもし
「ピピピピッ (99.5℉)」だったらどうでしょう😅
いやググれば分かりますよ、何℃かは。37.5℃です。でも直感的にはよく分からないですよ。病気かどうかを判断するシーンにおいては、なんというかしみじみ来る方が良いんです。ハイ。

逆に、これは日本から持っていくべきモノじゃないよなあというものもリストアップしてみました。
1.パソコンの外付けキーボード
拘りのある人は、自分なり最適なキーのストローク量とか、打感とか、サイズとか考慮してお気に入りのキーボードを愛用している事もあると思いますが… 残念ながらそのキーボードはアメリカに持っていくと超使いにくいものになります💻
キー配置が随分違いますからね。コントロールパネルで日本語配列に変える事はできますが、それでもキーの数自体が違うからやっぱり不便なんじゃないかな。
数か月で慣れて日本版と使い分けできるようになりますよ。僕もお気に入りのキーボード持って行ったんですけど、やっぱり使いにくいなあと思いお蔵入りになりました。
後で思いついたら加筆していこうと思います。